5月輸出、49.6%増=過去2番目の伸び、対米は最高―財務省 2021年06月16日

 財務省が16日発表した5月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比49.6%増の6兆2613億円となった。プラスは3カ月連続。1980年4月(51.4%増)に次ぐ過去2番目の伸びで、米国向け自動車が好調だった。
 輸出額を品目別に見ると、主力の自動車や同部品がそれぞれ約2.4倍の大幅な伸び。鉄鋼も43.5%増となり、全体を押し上げた。国別では米国向け輸出が87.9%増で、比較可能な80年1月以降で過去最高。新型コロナウイルスのワクチン接種を背景に同国経済が持ち直したことが要因とみられる。
 輸入額は27.9%増の6兆4484億円と4カ月連続のプラス。アラブ首長国連邦(UAE)などからの原油が約2.7倍と大幅増だったほか、新型コロナワクチンなど医薬品が61.1%増。非鉄金属も2倍近く伸びた。
 この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1871億円の赤字となった。貿易赤字は4カ月ぶり。 

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