1~3月期経常益、26%増=コロナ前は下回る―法人企業統計 2021年06月01日

 財務省が1日発表した1~3月期の法人企業統計調査によると、金融機関を除く全産業の経常利益は前年同期比26.0%増の20兆746億円だった。増益は8四半期ぶりで、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ前年同期から回復した。ただ、2度目の緊急事態宣言の発令が響き、コロナ禍前の19年1~3月期の水準を2兆円余り下回った。
 全産業の売上高は3.0%減と7期連続の減収。製造業は電気機械や情報通信機械の法人向け販売が低調だった。非製造業は飲食・宿泊などのサービス業が振るわなかった。
 経常利益は製造業が63.2%増の2期連続プラス。中国、米国向けの自動車販売が大幅に回復し、輸送用機械が2.9倍となった。一方、運輸業・郵便業が苦戦し、非製造業は10.9%増にとどまった。財務省は「持ち直しの動きが続いているが、一部に弱さが見られる」と分析している。 

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