マスク氏AI企業、Xを買収=一体経営で投稿データ活用―米 2025年03月29日 08時29分

【シリコンバレー時事】実業家イーロン・マスク氏は28日、自身が設立した人工知能(AI)開発企業「xAI」が、X(旧ツイッター)を買収したと発表した。Xが管理する投稿データやxAIの技術、双方の人材を一体的に運用し、経営効率を高める狙いだ。
マスク氏によると、自身がオーナーのXの企業価値は、負債120億ドルを含め450億ドル(約6兆7000億円)。買収後のxAIの企業価値は800億ドルに達する。ロイター通信によれば、xAIの直近の企業価値は400億ドルだった。
マスク氏はXに「xAIの高度な能力をXのとてつもない訴求力と融合させることで、計り知れない可能性を解き放つだろう」と投稿した。xAIはXの投稿データを生成AIの学習に使ってきたが、買収により相乗効果の向上を狙う。
生成AI開発では、インフラに多大な投資を要する。xAIは米南部テネシー州にデータセンターを建設し、「チャットGPT」の米オープンAIなどに対抗する。約6億人に上るXユーザーの投稿データを活用し、競合との差別化を図る。