小池都知事、参院選巡り苦言=「安保の議論なかった」 2025年07月22日 06時02分

【ワシントン時事】訪米中の小池百合子東京都知事は21日、ワシントン市内で講演し、20日投開票の参院選について「国家安全保障など、長期的課題に関する議論が実質的に行われなかった」と苦言を呈した。その上で、「新たな国会の力関係の下、政府が国民や国際社会の期待にどう応えるか注視していく」と語った。
かつて自身が衆参両院で議員を務めた経験も踏まえ、任期途中での解散がない参院では、特に国際的課題や未来志向の政策を議論する必要があると指摘。東・南シナ海や台湾周辺で威圧的行動を強める中国に警戒を示した上で、「日本はリベラリズムと権威主義がぶつかる最前線に立っている。価値観を共にする米国との関係を一層強化しなければならない」と強調した。講演は英語で行われた。
小池氏はこの後、市内で記者団の取材に応じ、自民、公明両党が大敗した参院選の結果に関して「日本の売りだった(政治の)安定が不安定につながっていくことを懸念する」と言及。長期金利などへの影響を注視すると語った。