米高関税「圧力の手段」=議長国マレーシアが批判―ASEAN 2025年07月09日 16時53分

【クアラルンプール時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)は9日、議長国マレーシアの首都クアラルンプールで外相会議を開いた。同国のアンワル首相は開会式で、トランプ米政権による高関税政策を念頭に「力が貿易を規定し、圧力をかける手段となっている」と批判した。
アンワル氏は米中対立を踏まえ「関税、輸出制限、投資障壁が地政学的な対立を操る武器となっている」と指摘。こうした状況は「一時的な嵐」ではなく「新たな気象現象」だという認識を示し、ASEANとして「状況を冷静に読み、結束して立ち向かう必要がある」と訴えた。
トランプ米大統領は7日、ラオスに40%、タイとカンボジアに36%などとASEAN各国に高い関税率を通知した。外相会議では「保護主義はわれわれの成長の原動力である多国間貿易を危険にさらす」(マレーシアのモハマド外相)といった懸念が示された。
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