中国の利益侵害すれば対抗=対米合意で警告―共産党機関紙 2025年07月08日 20時10分

天安門広場=中国・北京
天安門広場=中国・北京

 【北京時事】中国共産党機関紙の人民日報は8日付の論評記事で、米国と貿易交渉を行う日本などを念頭に、「中国の利益を犠牲にするいかなる合意にも断固として対抗する」と警告した。米国が貿易相手国・地域に対して中国との取引制限につながる措置を求めているとされており、米国の要求を受け入れないよう各国をけん制した形だ。
 トランプ米政権はこれまで、ベトナムとの貿易協定について、中国からベトナムを経由して米国へ向かう迂回(うかい)取引を減らすため、ベトナムで積み替えが行われた品目に40%の関税を課す内容だと説明していた。
 一方、人民日報の記事では、米国に対して「中米間の経済・貿易関係を前に進めるべきだ」と、対話による貿易摩擦の解決を改めて訴えた。両国は5月にスイスのジュネーブで開催した閣僚級協議で、互いの追加関税を115%ずつ引き下げることで合意。ただ、そのうち24%については撤廃ではなく90日間の停止にとどめ、協議を続けている。 

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