盧溝橋事件88年で式典=習氏、山西省で献花―中国 2025年07月07日 17時40分

【北京時事】日中全面戦争の発端となった盧溝橋事件の発生から88年を迎えた7日、中国各地で記念行事が開かれた。習近平国家主席は山西省を訪れ、抗日戦争の記念碑に献花した。国営新華社通信が伝えた。
北京市郊外の盧溝橋にある中国人民抗日戦争記念館では、事件発生と「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利80周年」特別展の開幕を記念する式典が開かれ、中国共産党序列5位の蔡奇政治局常務委員が出席した。盧溝橋事件の記念式典に最高指導部を構成する政治局常務委員が出席するのは、2022年以来3年ぶり。
戦勝80年に当たる今年、習指導部は9月3日の軍事パレードなど、さまざまな記念行事を計画している。抗日の歴史や「戦勝国」としての立場を強調し、国民の愛国心や党への忠誠を高める一連のキャンペーンが本格化する。
式典で蔡氏は、「偉大な抗戦精神を全力で発揮しよう」とあいさつ。戦争での党の役割を強調し、習氏の下で団結して民族復興などを目指すよう呼び掛けた。
記念館の特別展は「民族解放と世界平和」がテーマ。約1万2000平方メートルのスペースに4700点以上の写真や資料を展示し、「日本軍国主義が犯した数々の犯罪行為」(同館館長)に焦点を当てたコーナーもあるという。