イスラエル、攻撃継続が焦点=トランプ氏称賛も温度差 2025年06月22日 16時26分

【カイロ時事】米国の対イラン攻撃について、米国に参戦を促してきたイスラエルは「核施設を破壊するという(国民への)約束が果たされた」(ネタニヤフ首相)と高く評価している。ただ、核開発の阻止につながるかは不透明で、イスラエルが今後、どの程度の規模でイランへの攻撃を継続するかが今後の大きな焦点となる。
ネタニヤフ氏は22日のビデオ演説で、攻撃を決断したトランプ米大統領は「中東を繁栄と平和の未来に導く歴史の転換点を作り出した」と称賛した。
イスラエルは13日、核兵器保有が差し迫っていると主張して対イラン軍事作戦を開始。最重要標的の一つ、中部フォルドゥのウラン濃縮施設は地中深くにあり、打撃を加えるには米軍が持つ地下貫通型爆弾「バンカーバスター」が必要とされ、イスラエルは米国の軍事介入を求めていた。
イランの核放棄は、同国と米国の核開発を巡る合意によって実現するのが現実的な落としどころだとみられている。トランプ氏は今回の空爆後も、「和平」に向けた対話をイランに呼び掛けている。
これに対し、ネタニヤフ氏は交渉による核開発阻止に懐疑的で、イランの最高指導者ハメネイ師の殺害と体制転換も辞さない強硬姿勢を取る。トランプ氏とはなお温度差があり、軍事作戦終結のめどは立っていないのが現状だ。