47遺体を家族に引き渡し=調査委初会合、原因究明へ―インド旅客機墜落事故 2025年06月16日 20時44分

15日、インド西部アーメダバードで、旅客機墜落事故の犠牲者のひつぎに花を手向ける親族の女性(AFP時事)
15日、インド西部アーメダバードで、旅客機墜落事故の犠牲者のひつぎに花を手向ける親族の女性(AFP時事)

 【ニューデリー時事】インド西部アーメダバードで旅客機が市街地に墜落した事故で、地元メディアは16日、これまでに87人の遺体の身元が判明し、うち47人が遺族に引き渡されたと伝えた。政府は同日、各省高官らでつくる調査委員会の初会合を開き、事故原因究明に向け調査を本格化させた。3カ月以内に報告書をまとめる方針。
 12日に起きた事故では、地上で巻き添えになった人も含め270人以上が病院に搬送された。遺体の損傷は激しく、DNA型鑑定による身元確認に時間がかかっている。当局は鑑定結果を待って最終的な死者数を公表する予定。
 地元報道やロイター通信によると、15日までに墜落現場から操縦室内の音声を録音したボイスレコーダーが回収された。飛行記録を収めたフライトレコーダーも既に見つかっている。
 操縦室から管制官には「推力が得られない。墜落中。メーデー(遭難信号)」との通信が入った直後、全ての交信が途絶えた。インド側の調査を支援するため、米運輸安全委員会(NTSB)や米連邦航空局(FAA)の調査官のほか、事故機のボーイング787型機の製造元である米ボーイング社の専門家も現場入りした。
 事故機を運航していた印航空大手エア・インディアは、遺族や生存者にそれぞれ250万ルピー(約420万円)の暫定的な金銭補償を行うとしている。 

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