中国治安機関が初めて捜査=国安法違反事件で―香港 2025年06月14日 14時02分

 【香港時事】香港警察は14日までに、中国政府直轄の治安機関「国家安全維持公署」と合同で、香港国家安全維持法(国安法)違反事件の捜査を行ったと発表した。同公署による香港での捜査が明らかになったのは初めて。
 香港警察によると、6人と1組織が2020年11月から24年6月にかけ、外国勢力と結託して国家安全に危害を加えた疑いで捜査した。6人の住居や組織の事務所を捜索し、銀行関係書類などを押収。関係者に事情聴取を行った。6人の氏名や組織名、具体的な容疑内容は明らかにしていない。
 国家安全維持公署は、2020年施行の国安法に基づき中国政府が設置。香港政府は今年5月、同署の香港での任務を法制化し、捜査への全面協力を義務付けた。同署は外国勢力が介入する複雑な事案などで「管轄権」を行使し、容疑者を中国本土の裁判所に起訴することもできるため、社会統制の強化が懸念されている。 

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