日本での販売「まだ少ない」=軽EVで接点拡大へ―中国BYD幹部 2025年06月01日 15時08分

インタビューに応じる比亜迪(BYD)日本法人の東福寺厚樹社長=5月29日、横浜市
インタビューに応じる比亜迪(BYD)日本法人の東福寺厚樹社長=5月29日、横浜市

 中国電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)日本法人の東福寺厚樹社長が1日までに、時事通信のインタビューに応じた。日本市場の累計販売台数を約4800台と明かし、「まだまだ少ないというのが実感だ」との認識を示した。来年には軽自動車のEVを投入する予定で、「多くのお客さまにEV技術に接してもらいたい」と強調した。
 BYDは2023年1月に日本市場に参入し、販売初年度は約1400台を売り上げた。その後も徐々に台数を伸ばし、店舗網も今年末には80店前後に達する見通し。ただ東福寺氏は、日本ではハイブリッド車(HV)の人気が高いほか、政府のEV優遇策も十分でなく、タイや韓国などと比べてEVの普及が進んでいないと指摘、「情報発信や乗る機会を提供する必要がある」と語った。
 来年投入する軽EVの価格は250万円程度となる見込み。基本性能は、日産自動車の「サクラ」やホンダの「N―VAN e:(エヌバンイー)」といった「(先行する)全ての軽EVをお客さま目線で比べ、詰めていく」と説明した。
 軽自動車は排気量660cc以下などと定められた日本独自の規格で、海外メーカーにとっては参入障壁が高い。東福寺氏は「エンジンではなく、モーターで動くEVなら参入もしやすい」と指摘した。 

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