米、中国の合意違反に「激怒」=留学生ビザ取り消しで報復―報道 2025年06月01日 08時19分

【ワシントン時事】米ニュースサイト・アクシオスは5月31日、中国が米国との合意に反しレアアース(希土類)など重要鉱物の輸出規制を続けていたことにルビオ国務長官が「激怒」し、報復として中国人留学生のビザ(査証)を「積極的に取り消す」方針を決定したと報じた。コンピューターや戦闘機にも使用される戦略物資を巡り、米中の対立が先鋭化しつつある。
同サイトによると、対象はサマリウムやスカンジウムなど七つの鉱物。採掘や加工で他国を圧倒する中国は、米国による高関税への対抗措置として4月に対米輸出を規制した。
米中は5月初旬、関税引き下げに合意したが、中国側は米側が条件としたレアアースの輸出規制緩和を完全に実行していなかった。これに気付いたルビオ氏が憤慨し、中国共産党と関係がある中国人留学生らのビザを取り消すという28日の発表につながった。