G7は対ロ制裁強化必要=ウクライナ財務相、支援訴え 2025年05月21日 10時51分

【バンフ時事】ウクライナのマルチェンコ財務相は20日、カナダ西部バンフで記者会見し、「ロシアに対する制裁をより強力なものにすることを望んでいる」と表明した。当地で21、22両日開かれる先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で制裁強化を訴えると強調した。
会議では、インフラ復興を含むウクライナ支援が議題の一つとなる。マルチェンコ氏も一部の会議に参加し、G7に協力を呼び掛ける。
トランプ米大統領は、長期化するロシアによるウクライナ侵攻に関し、停戦仲介に乗り出した。即時停戦を目指し、19日にロシアのプーチン大統領と電話会談したものの、不発に終わった。
仲介交渉が進展なく終わったことを受け、欧州連合(EU)は対ロ追加制裁を決定。一方、米国は制裁強化に慎重姿勢を示しており、G7内で温度差が出ている。このため、マルチェンコ氏は「和平に向けた協議にも(制裁強化が)必要だ」と語り、ロシアへの圧力を強める必要性を訴えた。
会見に同席した議長国カナダのシャンパーニュ財務相は、会議では「G7がウクライナを支援するという強いメッセージを世界に発し、ロシアの責任を追及する」と述べた。