保守一本化であつれき=急ぐ執行部に与党候補反発―韓国大統領選 2025年05月06日 14時42分

【ソウル時事】韓国大統領選(6月3日投開票)で、保守系一本化を巡るあつれきが表面化した。保守統一候補として無所属の韓悳洙前首相への期待が大きい中、与党「国民の力」候補の金文洙前雇用労働相は6日、一本化を急ぐ執行部が「事実上、私を公認候補として認めていない」と批判した。
与党執行部は10、11両日の候補者登録までの一本化を目指し、両日中に改めて党の候補を決める党大会を実施する日程を公表した。ただ、金氏に一本化するなら大会は必要がなく、事実上、韓氏に決定することを念頭に置いた日程だ。金氏側近は「(金氏を)候補から引きずり下ろそうとしている」と反発した。
保守系候補を一本化する場合に誰がふさわしいか尋ねた6日付の主要紙・中央日報の世論調査では韓氏が39%で、30%だった金氏を先行。与党では、支持率で独走する革新系最大野党「共に民主党」候補の李在明前代表の対抗馬として韓氏の方が競争力があるとの見方が多い。金氏が3日に党候補に選出されたのも、予備選で一本化に前向きな姿勢を示したことが大きな要因とみられている。
金氏には一本化交渉をにらみ、主導権を確保したい思惑もあるとみられる。韓氏は無所属のため資金面などでの制約が大きく、候補者調整が長引くほど苦しくなる。韓氏は6日の講演で「一本化失敗は国民への裏切りだ。必ず適切な期間内に実現すると考える」と早期の一本化交渉を求めた。