「ガザ全域征服」計画か=作戦拡大、閣議で承認―イスラエル 2025年05月05日 19時51分

【カイロ時事】イスラエル政府は4日の治安閣議で、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの掃討を目標とする軍事作戦の拡大計画を全会一致で承認した。イスラエル当局者が5日、明らかにした。拡大計画は「ガザの征服や領土の保持、ガザ住民の南部への移住」を含む。イスラエルは現在、ガザの約4割を支配下に置いているとされるが、ロイター通信によれば、拡大計画はガザ全域を対象としている。
イスラエルとハマスの人質解放を含む停戦交渉が行き詰まる中、イスラエルのネタニヤフ政権は軍事作戦を強化すると表明していた。軍は既に予備役の招集を開始。来週に予定されるトランプ米大統領の中東歴訪までに停戦交渉が進展しなければ、拡大計画を実行するとみられる。
イスラエル当局者によると、ネタニヤフ首相は拡大計画について、領土を「征服」し継続的に駐留する点がこれまでの作戦と異なると治安閣議で説明。ハマス壊滅と人質の解放という目的達成に向けた「良い計画だ」と語った。