マスク氏が「影の市長」=企業城下町、新自治体に―米 2025年05月04日 14時05分

【ワシントン時事】トランプ米政権で影響力を振るう実業家イーロン・マスク氏が、今度は地方自治体の実質的なトップとなる。マスク氏が率いる宇宙企業スペースXの南部テキサス州の企業城下町を新自治体として分離する住民投票が3日行われ、賛成多数で承認された。
新たな自治体名は「スターベース」で、スペースXが2014年以降ロケットの打ち上げ拠点としてきた。有権者283人のほぼ全員が同社の従業員。NBCテレビによると、最初の開票時点で分離賛成が173票、反対が4票で、承認に必要な過半数を得た。
初代の「市長」にもスペースXの幹部が就く。マスク氏はX(旧ツイッター)で「テキサス州スターベースは今や本当の市になった!」と投稿した。
自治体となることで、連邦政府の補助金を受けたり、独自の条例を制定したりできる。
マスク氏はトランプ政権で行政の無駄を省く新組織「政府効率化省(DOGE)」を率い、政府職員の大量解雇を実施した。強引な手法に国民や政権内から反発が出ており、同氏が最高経営責任者(CEO)を務める米電気自動車(EV)大手テスラの自動車販売台数は大幅に落ち込んでいた。