来年度予算、24兆円削減を=対外援助など標的、国防費は増額―米政権 2025年05月03日 07時11分
【ワシントン時事】トランプ米政権は2日、2026会計年度(25年10月~26年9月)の予算教書概要を公表した。政策判断で増減させやすい裁量的経費(国防費を除く)を前年度から22.6%削減する方針を示した。削減額は1631億ドル(約24兆円)となる。対外援助や国立衛生研究所(NIH)などの予算が大幅にカットされる。
概要によると、事実上「解体」された国際開発局(USAID)を含めた国務省・国際事業は83.7%の大幅削減。保健福祉省は26.2%減で、NIH予算が約180億ドルの減額となる。
削減対象では、トランプ政権が敵視する「多様性、公平性、包括性(DEI)」推進策や気候変動対策も目立つ。
一方、国防費は前年度から13.4%増の1兆119億ドル。インド太平洋地域における中国の勢力拡大抑制などに振り向けられる。移民対策で国境強化を担う国土安全保障省の予算も64.9%増額する。