終戦50年で記念式典=ホーチミンで大規模パレード―ベトナム 2025年04月30日 11時52分

30日、ホーチミンで行われたベトナム戦争終結50年の祝賀パレード(AFP時事)
30日、ホーチミンで行われたベトナム戦争終結50年の祝賀パレード(AFP時事)

 【ホーチミン時事】ベトナム戦争終結から50年を迎えた30日、ベトナム最大都市ホーチミンで記念式典が催された。最高指導者のトー・ラム共産党書記長、ルオン・クオン国家主席らが出席。軍や公安の要員らが参加する大規模パレードや、軍による編隊飛行も行われ、終戦から半世紀の節目を祝った。
 1975年4月30日、当時の南ベトナム大統領官邸に北ベトナム軍が入り、サイゴン(現ホーチミン)が陥落。長く続いた戦争に終止符が打たれた。
 ベトナム政府によると、式典には国外からラオスのトンルン・シスリット国家主席、カンボジアのフン・セン上院議長(前首相)らが出席。伊藤直樹駐ベトナム大使も参加した。パレードには中国やカンボジア、ラオスの軍も加わり、地元メディアによれば、1万3000人以上が行進した。
 トー・ラム書記長は式典で演説し、南北統一に尽力した人々の献身をたたえるとともに、この半世紀でベトナムは米国など大国とパートナーシップを構築してきたと強調。さらなる経済発展を目指す考えを示し、「党、国民、軍が力を合わせ、幸せで豊かな発展したベトナムを築き上げるため努力する」と述べた。
 ホーチミン市内は「南部解放50年」などと書かれたポスターや看板が至る所に掲げられ、祝賀ムードに包まれた。通りにはベトナム国旗を手にした人や、国旗のデザインのTシャツを着た人も。戦争中に北部で生まれたという50代の女性は、平和な時代をつくりあげた「先の世代の犠牲を忘れてはいけないと思う」と話した。 

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30日、ホーチミンで行われたベトナム戦争終結50年の祝賀パレードで、沿道で歓声をあげる人々(AFP時事)
30日、ホーチミンで行われたベトナム戦争終結50年の祝賀パレードで、沿道で歓声をあげる人々(AFP時事)
ベトナム戦争終結50年の式典で演説するトー・ラム共産党書記長=30日、ホーチミン
ベトナム戦争終結50年の式典で演説するトー・ラム共産党書記長=30日、ホーチミン

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