与党で立候補の動き加速=安氏が正式表明、金氏も準備へ―韓国 2025年04月08日 17時38分

8日、ソウルで大統領選出馬を表明する与党「国民の力」の安哲秀議員
8日、ソウルで大統領選出馬を表明する与党「国民の力」の安哲秀議員

 【ソウル時事】韓国大統領選の6月3日実施が決まり、最有力の革新系最大野党「共に民主党」の李在明代表に対抗すべく、保守系与党「国民の力」で月内にも行われる党予備選に向けた出馬表明が相次ぐ見通しだ。8日には安哲秀議員が正式に名乗りを上げた。
 ソウル中心部の光化門広場で記者会見した安氏は「全ての人のための国民統合に再び乗り出さなければならない」と訴えた。安氏の大統領選挑戦は4回目だが、うち2回は候補一本化に応じ辞退。22年の前回は、中道系の「国民の党」代表だったが、国民の力の尹錫悦氏に候補の座を譲った。安氏は会見で、尹政権の誕生に貢献したとして「深く反省しおわびする」と述べた。
 与党候補として支持率トップの金文洙雇用労働相は8日、閣僚辞任を表明。記者団に対し「国家的な困難を解決しなければならない責任を感じ出馬しようと思う」と述べた。9日にも正式な出馬会見を行う。尹前大統領の弾劾反対を訴えていた金氏は保守層の支持が厚い。
 ただ、金氏の支持率は9%にとどまる。与党は候補者乱立の様相で、支持は割れている。このほか、韓東勲前与党代表が10日、洪準杓大邱市長が14日にそれぞれ出馬表明する予定。韓国メディアによると、呉世勲ソウル市長も国会近くの事務所を契約するなど立候補を模索する動きを見せている。
 一方、世論調査機関「韓国ギャラップ」の4日の発表によると、李氏の支持率は34%と圧倒的。李氏は9日にも代表を辞し、立候補に向けた準備を本格化させる。 

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