原発導入巡り対立鮮明=豪与野党、総選挙に向け討論 2025年04月08日 21時18分

8日、オーストラリア東部シドニーで討論に参加する与党・労働党党首のアルバニージー首相(左)と野党・保守連合を率いるダットン自由党党首(EPA時事)
8日、オーストラリア東部シドニーで討論に参加する与党・労働党党首のアルバニージー首相(左)と野党・保守連合を率いるダットン自由党党首(EPA時事)

 【シドニー時事】オーストラリア総選挙(5月3日投票)に向け、与党・労働党党首のアルバニージー首相と野党・保守連合を率いるダットン自由党党首が8日夜、シドニー郊外で討論を行った。ダットン氏が「原発導入で電気料金をより安くできる」と主張したのに対し、アルバニージー氏は「費用が高く、他の分野で予算を削ることになる」と警告。与野党の対立が鮮明になった。
 保守連合は法律による原発禁止を解除して7カ所に原発を新設することを公約。ダットン氏はその費用を3310億豪ドル(約29兆円)と説明し、「与党の再生可能エネルギー案より安く済む」と主張した。これに対しアルバニージー氏は、野党の見積もりは過少で6000億豪ドル(約53兆円)かかると反論。その上で「民間は原発への投資に後ろ向きだ」と指摘した。 

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