ガザ空爆に非難相次ぐ=米はイスラエル擁護―国連安保理 2025年03月19日 06時08分

【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は18日、パレスチナ自治区ガザ情勢に関する緊急会合を開いた。イスラエルが同日実施したガザへの大規模空爆を非難する声が相次いだ一方、米国は「戦闘再開の責任は(イスラム組織)ハマスだけにある」と述べ、イスラエルを擁護した。
会合開催を要請したアルジェリアのベンジャマ国連大使は「イスラエルが停戦合意を完全に無視した」と糾弾。フランスのボナフォン新国連大使も「数百人の民間人が犠牲になったイスラエルの攻撃を非難する」と明言した。
これに対し、米国のシェイ国連臨時代理大使は、ハマスが停戦延長案を拒んだと反論し「トランプ大統領は、人質が直ちに解放されなければ高い代償を払わせると明確にしていた」とイスラエルの攻撃を正当化した。「われわれはイスラエルの次の一歩を支持する」とも語り、同国による戦闘継続を容認する姿勢を示した。
イスラエルのミラー国連次席大使も、ハマスが提案を拒否したと強調。「戦闘への復帰は不可欠だ」と主張した。
イスラエルは今月2日以降、ガザへの人道支援物資の搬入を認めていない。会合では「国際法違反だ」(ガイアナ)「容認できない」(英国)などと指弾が続いたが、ミラー氏は「人質が想像を絶する扱いを受けていることこそ最も差し迫った人道危機だ」と反発した。