保守野党が第1党、政権交代へ=極右躍進、与党は大敗―ドイツ総選挙 2025年02月24日 05時17分

23日、ベルリンで開かれた選挙集会で演説するキリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首(AFP時事)
23日、ベルリンで開かれた選挙集会で演説するキリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首(AFP時事)

 【ベルリン時事】23日投票のドイツ連邦議会(下院、定数630)選挙は即日開票され、保守野党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党の座を確実にした。ショルツ首相率いる中道左派・社会民主党(SPD)は歴史的大敗を喫し、2021年以来の保守政権へと交代する見通し。移民排斥を訴える極右「ドイツのための選択肢(AfD)」は第2党へ躍進する。
 公共放送ARDの開票速報によると、CDU・CSUは得票率28.5%(21年前回選挙24.2%)で4.3ポイント増。AfDは20.6%(同10.4%)とほぼ倍増し、過去最高を記録。一方、SPDは16.4%(同25.7%)と3番手に甘んじ、戦後初めて20%を割り込んだ。
 CDU・CSUは選挙戦で、寛容な難民政策や積極的な温暖化対策の見直しを主張した。メルツCDU党首は23日夜、勝利を宣言。「欧州で再び存在感を示す」と述べ、次期首相としての指導力発揮に意欲を示した。単独過半数には届かず、早期の政権樹立へ連立交渉を急ぐ考えだ。 

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23日、ベルリンで開かれた選挙集会で笑顔を見せるドイツ極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル共同党首(中央)(AFP時事)
23日、ベルリンで開かれた選挙集会で笑顔を見せるドイツ極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル共同党首(中央)(AFP時事)
23日、ベルリンで開かれた選挙集会で落胆の表情を浮かべるドイツのショルツ首相(AFP時事)
23日、ベルリンで開かれた選挙集会で落胆の表情を浮かべるドイツのショルツ首相(AFP時事)

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