ウクライナ作品、連続受賞なるか=伊藤さん作品も―米アカデミー賞 2025年02月23日 06時02分

米アカデミー賞を象徴するオスカー像(AFP時事)
米アカデミー賞を象徴するオスカー像(AFP時事)

 【シリコンバレー時事】米映画界最高の栄誉とされる第97回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞に、ロシアのウクライナ侵攻をテーマにした「PORCELAIN WAR(ポーセリン・ウォー)」がノミネートされた。開始から3年を迎えるウクライナ侵攻に関する作品が受賞すれば2年連続となる。授賞式は3月2日。
 現状では「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」も有力候補。イスラエルとパレスチナの青年が共同で監督し、イスラエルによってヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区から追放される住民の姿を収めた。
 米国では配給会社が見つからず、自主上映となったが、ニューヨーク映画批評家協会賞を獲得するなど高く評価された。米企業が配給契約に慎重なのは、政治的な事情があるとみられている。
 一方、ポーセリン・ウォーは、全米監督協会賞などを受賞。兵士として戦場に立つことを余儀なくされたウクライナ人アーティストらがカメラを回し、抗戦する日々を写した。
 アカデミー賞は過去2年、ロシアの反体制派指導者を追った「ナワリヌイ」、ウクライナ侵攻を捉えた「マリウポリの20日間」に長編ドキュメンタリー賞を授与した。
 この他、ジャーナリストの伊藤詩織さんが自身の性被害を題材に監督した「Black Box Diaries」も、日本作品として初めて候補入りしている。 

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