米各地で「プライド・パレード」=トランプ氏の圧力に怒りの声 2025年06月30日 09時05分

LGBTQ(性的少数者)らの祭典、プライド・パレードの参加者=29日、米ニューヨーク
LGBTQ(性的少数者)らの祭典、プライド・パレードの参加者=29日、米ニューヨーク

 【ニューヨーク、サンフランシスコ時事】ニューヨークなどの米主要都市で29日、LGBTQ(性的少数者)らの祭典「プライド・パレード」が行われた。1月に返り咲いたトランプ大統領は「性別は生物学的な男女のみ」と宣言。あからさまに性的少数者を敵視して圧力をかけており、大手企業の間で関連イベントへの資金提供を縮小する動きが出ている。今年のパレードでは危機感を反映し、政権への怒りの声も上がった。
 1970年にパレードが始まったニューヨークでは、目抜き通りの5番街を啓発運動の象徴である虹色の旗を手にした市民ら約7万5000人が練り歩いた。トランプ氏の支持者が多いフロリダ州から参加したイアン・パネルさん(46)は「日々の生活で圧力を感じている。性的少数者が声を上げ、自身に誇りを持っていると伝えることが大切だ」と訴えた。
 伝統的にLGBTQに寛容なサンフランシスコでは、参加者と観衆が声を合わせて「ノー・トランプ」とシュプレヒコールを上げた。ラスベガスから訪れたオードリー・リギンズさん(60)は企業のスポンサー撤退の動きについて「彼らは本当の支援者ではなかった。金もうけのためにやっていたのか」と失望感をあらわに。「トランプは憎悪をあおり立てて喜んでいる」と憤った。
 6月は性の多様性への理解を深める「プライド月間」と呼ばれ、世界各地でパレードなどの啓発イベントが行われた。 

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LGBTQ(性的少数者)らの祭典、プライドパレードで行進する参加者=29日、米サンフランシスコ
LGBTQ(性的少数者)らの祭典、プライドパレードで行進する参加者=29日、米サンフランシスコ

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