イスラエル、停戦期限後も駐留=ヒズボラは完全撤退要求―レバノン 2025年02月17日 15時17分

レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者カセム師=2024年12月、撮影場所不明。ヒズボラ系テレビの映像より(AFP時事)
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者カセム師=2024年12月、撮影場所不明。ヒズボラ系テレビの映像より(AFP時事)

 【イスタンブール時事】イスラエル軍報道官は17日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの停戦期限となる18日以降も、軍がレバノン南部の要衝5カ所に駐留を続けると明らかにした。地元メディアが伝えた。一時的な措置で、停戦を仲介した米国も承認したという。国境沿いの集落からは撤収する見通しだが、全面的撤退を求めるヒズボラやレバノン政府は強く反発している。
 昨年11月に発効した停戦合意では、60日以内にヒズボラがレバノン南部のリタニ川以北へ撤退し、レバノン軍が国連部隊と共に同国南部に展開。イスラエルも南部からの撤収が定められた。停戦は今年1月に一度延長されており、イスラエル側がさらに10日間の再延長を求めているとの報道もある。
 ヒズボラの最高指導者カセム師は16日、「イスラエルは18日に(レバノンから)完全に撤退しなければならない」と要求した。AFP通信によると、レバノンのアウン大統領は17日、「完全撤退が達成されないかもしれない」とした上で、停戦監視に当たる米国やフランスなどがイスラエルに合意順守を働き掛けるよう促した。 

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