ガザ住民の帰還権否定=トランプ氏、アラブ反発を無視 2025年02月11日 08時06分

【ワシントン、カイロ時事】トランプ米大統領は10日に公開されたFOXニュースとのインタビューで、パレスチナ自治区ガザを米国が所有し、住民を近隣諸国に移住させる構想を巡り、域外に出た住民がガザに帰還する権利はないと明言した。構想が「強制移住につながる」として協力を拒否するエジプトやヨルダンなどアラブ諸国の反発を無視した発言で、関係悪化が懸念される状況だ。
また、トランプ氏は10日、記者団に対し、ガザに隣接するエジプトとヨルダンがガザ住民の受け入れを拒否すれば、両国に対する「援助を控えるかもしれない」と述べた。11日にはホワイトハウスでヨルダンのアブドラ国王との会談が予定されており、改めて受け入れを迫るとみられる。
トランプ氏はインタビューで、住民向けにガザ域外に「素晴らしいコミュニティーを建設する」と説明。移住した住民について「彼らは(ガザに)戻らないだろう。もっと良い住宅を手に入れるからだ」と語った。