コソボ議会選、民族主義与党が第1党維持=対セルビア強硬に懸念も 2025年02月10日 08時14分

コソボのクルティ首相=4日(AFP時事)
コソボのクルティ首相=4日(AFP時事)

 【ベルリン時事】東欧コソボで9日、議会選(一院制、定数120)が行われた。地元メディアの出口調査によると、クルティ首相率いる民族主義的な左派与党「自己決定運動」が第1党を維持する見通し。クルティ氏は同国の独立を認めていないセルビアに強硬な姿勢を取り、支持を得ている。
 アルバニア系住民が人口の約9割を占めるコソボは2008年に旧ユーゴスラビア構成国セルビアからの独立を宣言した。セルビア系住民が多数派の北部地域では、セルビア同様の行政・金融サービスが一部容認されてきたが、クルティ政権はこれらの遮断を進め、緊張が高まっている。
 こうした強硬姿勢には、コソボ側を支持しつつ、両国の対話による正常化を促してきた西側諸国から懸念の声も出ている。コソボでは政情不安による前倒し選挙が続き、議員任期4年の満了に伴う総選挙が実施されるのは今回が初めて。 

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