米証券当局、マスク氏を提訴=ツイッター株取得で義務違反 2025年01月15日 11時16分
【シリコンバレー時事】米証券取引委員会(SEC)は14日、2022年当時のツイッター(現X)株の取得状況を期限までに開示しなかったとして、同社を買収した実業家イーロン・マスク氏を証券取引法違反で提訴した。開示義務を果たさなかったことで、ツイッター株を追加取得した際の資金を1億5000万ドル(約240億円)少なくできたと主張した。
ゲンスラー現委員長は20日で退任すると表明しており、トランプ次期大統領は新たな委員長を指名した。マスク氏は、大統領選でトランプ氏を積極支援して緊密な関係を築いており、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、「次期委員長に訴訟取り下げを求めるだろう」との見方を示した。
首都ワシントンの連邦地裁に提出した訴状によると、マスク氏は22年3月14日に5%超のツイッター株を保有したが、期限となる同月24日までに情報を開示しなかった。以後も買い進め、4月4日になって開示した。ツイッター株は同日の米市場で、前日終値比27%超上昇したという。