米財政赤字、移民増で圧縮へ=34年度までに140兆円―議会予算局 2024年06月19日 14時31分

メキシコから米国に到着した移民=3月18日、米テキサス州イーグルパス(AFP時事)
メキシコから米国に到着した移民=3月18日、米テキサス州イーグルパス(AFP時事)

 【ワシントン時事】米議会の超党派機関、議会予算局(CBO)は18日公表した最新の予算見通しで、移民の急増により所得税収などが増え、財政赤字が圧縮されるとの見方を示した。圧縮額は2024~34年度の合計で8970億ドル(約142兆円)に上るという。
 米南部国境では最近、メキシコを経由して米国入りを目指す不法越境者が急増。国民の間で治安悪化などへの不安が高まり、移民問題は11月の大統領選の重要争点に浮上している。
 CBOによると、2021~26年度の不法入国者などは、想定水準を870万人上回る見通し。移民の収入は当初、平均を下回るが、定着が進むにつれ増えていく傾向にある。
 移民増により、24~34年度は個人所得税や給与税で1兆1750億ドル(約186兆円)の増加が見込まれる。一方、健康保険加入に伴う税額控除といった社会保障費などの支出増は2780億ドル(約44兆円)にとどまるという。 

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