子供の人権侵害5698件=イスラエルを初掲載―国連報告書 2024年06月14日 08時31分

パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラト難民キャンプで、イスラエルの攻撃を逃れてきた子供や女性=4月29日(AFP時事)
パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラト難民キャンプで、イスラエルの攻撃を逃れてきた子供や女性=4月29日(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】国連は13日、子供と武力紛争に関する年次報告書を公表し、イスラエルが昨年、子供の人権を侵害した事例が5698件確認されたと明らかにした。その上で、イスラエルを「侵害国リスト」に初めて掲載し、子供や民間人の保護を改めて求めた。
 報告書は、子供の殺害や搾取、性暴力や学校への攻撃に関与した国や組織について調べたもので、イスラエル側は掲載に反発している。リストにはイスラエルと戦闘を続けるイスラム組織ハマスと、ハマスと共闘する武装組織「イスラム聖戦」も記載された。
 報告書によると、国連は2023年に殺害されたパレスチナ人の子供2267人の事例を検証し、うち206人がイスラエル軍によるものだと断定。検証継続中の2000人超に関しても、大半が人口密集地でイスラエル軍が爆発性兵器を使用したことが原因だという見方を示した。 

海外経済ニュース