ガザ停戦案、ハマス交え協議=イスラエルは戦闘継続 2024年06月06日 08時54分
【カイロ時事】イスラエルのメディアによると、カタールとエジプトの高官は5日、バーンズ米中央情報局(CIA)長官、イスラム組織ハマスの代表者と個別に会談した。パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとハマスの戦闘を巡り、バイデン米大統領がイスラエル案として公表した新停戦案について協議した。
米国、カタール、エジプトは、イスラエルとハマスの停戦交渉を仲介。会談はカタールの首都ドーハで行われた。新提案は、第1段階で戦闘を6週間停止し、交渉を経て停戦を実現する第2段階に進むとしている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は5日、バイデン氏が来週までに合意に達するよう中東諸国に圧力をかけていると伝えた。
ただ、新提案に合意しても、交渉の破綻を理由にイスラエルは戦闘を再開するつもりだとハマスは疑っている。ハマスの最高指導者ハニヤ氏は5日の声明で、戦闘の終結とイスラエル軍のガザからの完全撤退を改めて要求した。
一方、イスラエル側は「ハマスとのいかなる交渉も砲火の下で行われる」(ガラント国防相)として、戦闘を継続。イスラエル軍によると、4日からガザ中部の2カ所で新たな作戦に着手し、ハマスの軍事施設や武器庫を標的に空爆を実施した。また、地上部隊はインフラを攻撃した。南部ラファでも地上作戦を行い、約2キロの地下トンネルを破壊した。