米ボーイング宇宙船、軌道に=ISSへ初の有人飛行 2024年06月06日 05時29分

5日、米南部フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられた新型宇宙船「スターライナー」(AFP時事)
5日、米南部フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられた新型宇宙船「スターライナー」(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】米航空宇宙大手ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」が5日午前(日本時間同日夜)、南部フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられ、予定の軌道に入った。今回が初の有人試験飛行で、成功すれば来年にも国際宇宙ステーション(ISS)への人員輸送手段として本格運用が始まる。
 今回の飛行では、米航空宇宙局(NASA)の男女計2人の飛行士が搭乗。6日正午すぎ(同7日未明)、ISSにドッキングする予定。宇宙船としての機能確認テストを行い、ISSに約1週間滞在。14日にも再びスターライナーに乗って地球に帰還する。
 2011年のスペースシャトル退役後、NASAはISSに飛行士を運ぶ宇宙船の開発をボーイングと米宇宙企業スペースXに委託。スペースXの宇宙船「クルードラゴン」は既に実用化されており、NASAは安定した輸送に向け、2種類の宇宙船確保を目指している。
 スターライナーは22年に無人試験飛行を成功させたが、計画は当初の想定よりも遅れている。ボーイングの担当者は打ち上げ後の記者会見で、まだ試験飛行は終わっていないとした上で「きょうはわれわれにとって非常に大きな意味を持つ」と語った。 

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