水原被告、量刑は10月に=詐取以外「思い付かず」―大谷選手「前に進む」 2024年06月05日 14時07分
【サンタアナ(米カリフォルニア州)時事】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳、水原一平被告(39)が4日、カリフォルニア州サンタアナの裁判所に出廷し、銀行詐欺罪などについて罪を認めた。被告は「賭博で大きな借金を背負い、彼(大谷選手)のお金に手を付けることしか思い付かなかった」と述べた。量刑は10月25日に言い渡される。
この問題を調査していた大リーグ機構は4日、「大谷翔平を被害者と見なし、この件は終結した」と宣言。大谷選手も「この事件に終止符を打ち、前に進む時期が来た」との声明を出した。ワールドシリーズ制覇を目指すドジャースにとっては、主力選手を取り巻く雑音が取り払われプレーに専念できる望ましい状況となる。
水原被告は銀行詐欺に加え、虚偽の税務書類作成の罪も認めた。最長33年の禁錮刑を科される可能性があったが、司法取引の成立により連邦検察は大幅に軽減した刑を求める見通し。検事は審問終了後の記者会見で「求刑はまだ決めていない」と述べる一方、禁錮刑は免れないとの見方も示した。服役後、日本に強制送還されるもようだ。
審問で判事は被告に対し、司法取引の成立や、それに伴い公判を求める権利が失われることなどを理解しているか尋ねた。被告は「はい」「いいえ」でやりとりを重ねた後、自らが「ギルティー(有罪)だ」と述べた。