与党連合過半数、モディ氏勝利宣言=開票終了、政局混乱も―インド総選挙 2024年06月05日 05時59分

4日、ニューデリーのインド人民党(BJP)本部で演説するモディ首相(EPA時事)
4日、ニューデリーのインド人民党(BJP)本部で演説するモディ首相(EPA時事)

 【ニューデリー時事】5年の任期満了に伴うインド下院総選挙は5日朝(日本時間同午前)に開票作業が終了し、モディ首相(73)率いるインド人民党(BJP)を中心とする与党連合が小選挙区543議席の過半数を確保した。モディ氏は勝利を宣言。3期目の国のかじ取りを担う意向を示した。
 与党連合は290議席超となったが、前回2019年の総選挙から約60議席減らした。BJP単独では240議席となり、政権を奪回した14年以降の総選挙で初めて単独過半数を割り込んだ。
 国民会議派を軸とする野党連合は230議席超を獲得し、健闘。与党連合を構成する党を切り崩して政権樹立を模索する構えを見せており、今後政局が混乱する可能性がある。
 モディ氏は4日夜、首都ニューデリーのBJP本部で勝利演説。与党連合政権の3期目は「インドの発展の新たな黄金の章を目撃するだろう」と述べた。ただ、票が伸びなかったことで同氏の求心力低下が予想され、これまでのような強い指導力を発揮できるかは不透明だ。
 一方、会議派のラフル・ガンジー元総裁(53)は記者会見で「インドは、モディ氏が政権を担うことを望んでいないと明確に示した」と述べた。会議派は倍増に近い99議席を得た。 

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