ソ連兵記念碑に献花=対日参戦正当化―プーチン氏 2024年05月17日 17時18分

17日、中国東北部の黒竜江省ハルビンでソ連兵の記念碑に献花するロシアのプーチン大統領(AFP時事)
17日、中国東北部の黒竜江省ハルビンでソ連兵の記念碑に献花するロシアのプーチン大統領(AFP時事)

 【北京時事】ロシアのプーチン大統領は中国訪問2日目の17日、東北部の黒竜江省ハルビンでソ連兵の記念碑に献花した。欧州やアジアにおける第2次大戦で「ソ連は解放者だった」とする歴史観に基づき、対日参戦を正当化する狙いとみられる。
 プーチン政権はウクライナ侵攻開始後、対ロ制裁を発動した日本と関係が悪化。中国の「抗日戦勝記念日」に合わせて9月3日を「軍国主義日本に対する勝利と第2次大戦終結の日」に決めた。プーチン氏は今月9日にモスクワの「赤の広場」で行われた軍事パレードで「軍国主義日本と戦った中国人民をたたえる」と演説した。
 西側諸国と対立する国際情勢だけでなく、歴史観でも「中ロ共闘」を演出したい考え。今年は中国東北部とモンゴルの国境地帯で日ソが衝突した「ノモンハン事件」から85年、来年は旧ソ連の戦勝80年の節目で、プーチン氏は愛国心を高める政策に利用するとみられる。 

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