「国家反逆」で捜査か=汚職容疑のロシア国防次官 2024年04月25日 06時37分

24日、モスクワの地区裁判所に出廷するイワノフ国防次官=裁判所提供(AFP時事)
24日、モスクワの地区裁判所に出廷するイワノフ国防次官=裁判所提供(AFP時事)

 ロシアのイワノフ国防次官が拘束された事件で、独立系メディア「バージニエ・イストーリー」は24日、「収賄容疑」という連邦捜査委員会の発表は表向きの説明で、当局は国家反逆事件として捜査していると伝えた。連邦保安局(FSB)関係者2人の話として報じた。
 モスクワの裁判所は24日、FSB傘下の収容施設で6月23日までイワノフ氏を拘束することを決めた。イワノフ氏と親しい実業家も拘束された。イワノフ氏は、ショイグ国防相が2012年にモスクワ州知事に就任した当時からの側近。ウクライナ侵攻で軍を束ねる有力政治家ショイグ氏の関係者の拘束に、政界に衝撃が走っている。
 弁護士が現地メディアに語ったところでは、イワノフ氏は収賄容疑を否定している。ペスコフ大統領報道官は24日、記者団に対し、国家反逆事件という報道は「臆測にすぎない」とコメントした。
 イワノフ氏拘束の背景に、権力闘争がある可能性もある。ロシアでは16年、ウリュカエフ経済発展相が賄賂を受け取ったとして解任され、収賄罪で実刑判決を受けた。この事件を巡っては、プーチン大統領に近い国営石油会社ロスネフチのセチン社長とウリュカエフ氏の確執が指摘された。 

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