利下げへ地ならし本格化=欧州中銀、金融引き締めの緩和議論 2024年03月08日 07時51分

 【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は7日の記者会見で、引き締め的な金融政策からの転換に向け、議論を開始したと明らかにした。2%の物価目標の持続可能な達成に十分な確信を得る必要があるとした上で、「6月会合までに多くの情報が得られる」と述べた。利下げへの地ならしを本格化した格好だ。
 同氏は会見で、この日の定例理事会では「利下げについて議論していないが、金融引き締めの縮小の議論は始めた」と発言。これまでの会合では、利下げ議論に関して「時期尚早」としていたため、市場ではこの発言が「6月利下げに向けた布石」と受け止められた。
 ECBは4会合連続で政策金利の据え置きを決めた。ラガルド氏はインフレ率の低下を受け、目標達成に「自信を深めている」と述べる一方、インフレ鈍化は「不十分」との考えも示した。 

海外経済ニュース