米検察「バイデン氏の記憶に限り」=本人は問題ないと反論 2024年02月09日 11時23分

8日、ホワイトハウスで緊急会見するバイデン米大統領(AFP時事)
8日、ホワイトハウスで緊急会見するバイデン米大統領(AFP時事)

 【ワシントン時事】8日に公表されたバイデン米大統領の副大統領時代の機密文書持ち出しに関する特別検察官の報告書には、「バイデン氏の記憶力にはかなり制限があった」と異例の記載があった。81歳のバイデン氏は「私の記憶力に問題はない」と強調したが、最近、人名の言い間違えを重ねており、高齢への懸念が一段と強まりそうだ。
 報告書によると、バイデン氏は検察側の聴取に応じた際、「2009年には私はまだ副大統領だったか」などと発言。長男のボー氏がいつ死去したかも思い出せなかったという。
 これに対しバイデン氏は8日夜、ホワイトハウスで緊急会見を開き、「息子がいつ亡くなったかを誰かに思い出させてもらう必要はない」と猛反論。「私は高齢だが、自分が何をしているか分かっている」と怒りをあらわにした。
 バイデン氏は7日に東部ニューヨーク州で開かれた選挙集会で、ドイツのメルケル前首相を17年に死去したコール元首相と言い間違えた。21年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席した独首相としてコール氏を挙げた。
 4日にはフランスのマクロン大統領と故ミッテラン元大統領を混同。最近のNBCテレビの世論調査では、バイデン氏の心身の健康状態を不安視する有権者は全体の76%に上っている。 

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バイデン米大統領=8日、ワシントン(AFP時事)
バイデン米大統領=8日、ワシントン(AFP時事)

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