バイデン氏、訴追回避=機密持ち出し「トランプ氏と違う」―米 2024年02月09日 05時20分

バイデン米大統領=6日、ワシントン(EPA時事)
バイデン米大統領=6日、ワシントン(EPA時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領が副大統領時代の機密文書を自宅などに持ち出していた問題で、捜査を指揮するハー特別検察官は8日、報告書を発表し、「この件において刑事訴追は正当化されない」と結論付けた。11月の大統領選で対決する見通しのトランプ前大統領は機密持ち出しで起訴されており、再選を目指すバイデン氏としては悪材料が一つ減った形だ。
 ハー氏は、バイデン氏が「意図的に機密資料を持ち出した」としつつも「基本的公益はバイデン氏の刑事訴追を必要としない」と判断した。トランプ氏の事件にも触れ、「機密文書を返却し訴追を避ける機会があったにもかかわらず、反対のことをしたとされる」と指摘。文書を返し、捜査に協力したバイデン氏の対応とは「重大な違いがある」との見方を示した。
 バイデン氏の個人事務所や私邸からは2022年以降、機密文書が相次いで見つかり、司法省が昨年ハー氏に捜査を命じていた。バイデン氏は8日、緊急会見し、訴追回避を「うれしく思う」と述べた。同時に、文書を意図的に保持したとする検察側の主張について「誤解を招き、間違っている」と否定した。 

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