デジタル金融の悪用警戒＝ハマス、ネットで資金調達―米財務省 2024年02月08日 09時57分
【ワシントン時事】米財務省は７日、マネーロンダリング（資金洗浄）やテロ資金に関する報告書を発表した。イスラエルと戦闘を続けるイスラム組織ハマスがインターネットを通じ資金調達をしていると指摘。北朝鮮による暗号資産（仮想通貨）交換業者へのハッキングにも触れ、デジタル金融が悪用されている実態に警鐘を鳴らした。
ネルソン財務次官（テロ・金融情報担当）は、テロや麻薬取引、ロシアのウクライナ侵攻などを挙げ、「不正金融は米国の安全保障への脅威だ」と強調。数週間以内にテロ資金対策の新たな戦略を打ち出す方針を示した。
報告書によると、ハマスはイランから年間約１億ドル（約１４８億円）の資金提供を受け、中東で運用。暗号資産を含めた資金集めのため、ネットを通じて小口資金を集めるクラウドファンディングや慈善団体を装う手法も駆使しているという。