米国務長官、イスラエル首相と会談=ハマスとの戦闘休止協議 2024年02月08日 00時07分

7日、エルサレムで握手するブリンケン米国務長官(左)とイスラエルのネタニヤフ首相(イスラエル政府提供)(EPA時事)
7日、エルサレムで握手するブリンケン米国務長官(左)とイスラエルのネタニヤフ首相(イスラエル政府提供)(EPA時事)

 【カイロ時事】中東歴訪中のブリンケン米国務長官は7日、エルサレムでイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。両者は、パレスチナ自治区ガザでの戦闘の休止案を巡り、イスラム組織ハマスが提示した回答を協議。強硬姿勢を維持するイスラエル側との妥協点を模索する。
 イスラエルとハマスの軍事衝突は7日、発生から4カ月を迎えた。イスラエルの攻撃による犠牲者数は増え続け、ガザ保健当局によれば、累計死者数は2万7700人を超える。
 交戦が長期化する中、米国やカタール、エジプトは戦闘休止を目指す交渉を仲介。米国やイスラエルなど4カ国が一致した休止案について、ハマスは6日にカタールなどに回答を提示し、米国やイスラエルが内容を精査している。
 ロイター通信によると、ハマスが提示した案は3段階で構成。それぞれ期間は45日間。第1段階でハマスはガザに拘束する人質のうち、女性全員と19歳未満の男性、高齢者、病人を解放し、イスラエル側は収監する女性や未成年のパレスチナ囚人を釈放する。イスラエル軍は、ガザの人口密集地から撤収する。
 第2段階で人質をさらに解放し、第3段階で遺体を返還する。第2段階に移行する前に、「軍事作戦を終結させるのに必要な要件」に関する協議を終えるとする条件を設けた。
 ブリンケン氏は7日、イスラエルのヘルツォグ大統領ともエルサレムで会談。会談冒頭、「やるべきことはまだ多い」と述べつつ、ハマスの回答への対応について検討していると明らかにした。また、「中断されていた人質解放の再開が可能になることが望ましい」とも語り、交渉妥結に向けて全力を挙げる構えを示した。 

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