ロシア、ザポロジエ原発でウクライナ企業排除=IAEAトップ、来週現地入り 2024年02月02日 05時48分

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=1月25日、ニューヨーク(EPA時事)
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=1月25日、ニューヨーク(EPA時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は1日、ロシアが占拠するウクライナ南部ザポロジエ原発で、ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムと雇用関係にある作業員の勤務をロシア側が認めないと決めたと明らかにした。グロッシ氏は声明で、「スタッフはすでに大幅に減少している」と指摘し、原発の管理態勢に懸念を示した。
 エネルゴアトムの作業員は、ロシアの市民権を取得してロシア国営の同業ロスアトムと契約を結ぶことを強制されている。グロッシ氏は来週現地を訪問して、人員の問題を含めて原発の安全性について確認すると説明した。
 ロシアはザポロジエ原発の所有権を一方的に主張している。ウクライナ侵攻開始から2年が経過するのを控えて、既成事実化を図る狙いがありそうだ。原発にある6基の原子炉は全て発電を止めており、うち1基は高温停止状態にある。 

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