イスラエル首相「UNRWAの代替機関を」=ハマス、「休戦延長の保証」を要求 2024年02月01日 08時16分

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)から配られた小麦粉の袋を運ぶパレスチナの人々=1月28日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファ(EPA時事)
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)から配られた小麦粉の袋を運ぶパレスチナの人々=1月28日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファ(EPA時事)

 【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は31日、エルサレムを訪れた国連大使らの使節団に対し、職員12人が昨年10月のイスラエル奇襲に関与していた疑いが浮上している国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)について「完全に(イスラム組織)ハマスに浸食されている」と主張した。その上で「UNRWAと置き換える別の国連機関が必要だ」と語った。
 疑惑を受け、日米など10カ国以上がUNRWAへの資金拠出停止を表明。ネタニヤフ氏は「今、国際社会や国連は、UNRWAを停止すべきだと理解する時だ」と訴えた。
 ただ、UNRWAは、パレスチナ自治区ガザで難民支援の中核を担っており、人道状況の悪化に歯止めのかからないガザ住民への影響が懸念されている。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、資金拠出の停止は「壊滅的な結果」をもたらすと警鐘を鳴らし、再考を求めた。
 一方、イスラエル紙ハーレツは31日、イスラエルとハマスとの戦闘休止などに関し、ハマス側には合意する意向があるものの、交渉仲介者による将来的な「休戦延長の保証」を求めていると報じた。ハマス情報筋の話として伝えた。戦闘休止案は3段階で構成され、各段階でハマスはガザに拘束する人質を解放、イスラエルはパレスチナ囚人を釈放する。この間は戦闘が中断される。 

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