ウクライナの訴え、大半退ける=ロシアの親ロ派支援―国際司法裁 2024年02月01日 06時31分

 【ブリュッセル時事】国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は31日、ウクライナがロシアを相手取り、親ロ派への資金や武器供与の停止を求めた訴訟で、ロシア側に一部、国際条約違反があったと認めた。ただ、損害賠償を含むウクライナの訴えの大半は退けた。ICJは一審制で、判決は確定した。
 ウクライナは、ロシアがウクライナ東部の親ロ派の「テロ活動」を支援しているのは、テロ資金供与に関する条約に違反しているとして、2017年1月に提訴。支援に絡み、14年のマレーシア機撃墜事件などの損害賠償を請求した。
 判決で、ロシアが条約に触れる犯罪に携わったとされる人物について、「事実関係の調査を怠った」と認定した。一方で、支援の停止要求や損害賠償に関する訴えは退けた。
 AFP通信によると、ウクライナ側の代理人弁護士は判決後、記者団に「ロシアの国際法違反が初めて(判決文に)盛り込まれた」と一定の評価を示した。 

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