不敬罪改正の公約、中止命令=最大野党に「国家転覆」指摘―タイ憲法裁 2024年01月31日 18時21分

31日、バンコクで、タイ憲法裁判所の判決後、記者会見する前進党のピター前党首(中央)
31日、バンコクで、タイ憲法裁判所の判決後、記者会見する前進党のピター前党首(中央)

 【バンコク時事】タイ憲法裁判所は31日、下院最大野党「前進党」とピター前党首が、王室に関する不敬罪改正を公約に掲げていることについて、中止するよう命じた。憲法が禁じる「国王を国家元首とする民主体制の転覆」に当たると指摘した。今後、解党処分やピター氏の政治活動禁止につながる可能性がある。
 ピター氏は判決後、バンコクの国会で記者会見し、「立憲君主制の在り方について議会で議論する機会を失った。今後のタイの民主主義について懸念を持っている」と述べた。
 タイでは王室を侮辱した場合、刑法上の不敬罪に問われ、3年以上15年以下の禁錮に処せられる。1月には30歳の男性が、複数の罪で過去最長となる禁錮50年の判決を言い渡された。 

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