中国、パプアに安保協力提案=暴動受け親米政権揺さぶる 2024年01月30日 16時03分

パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで、商店から略奪した品を手に逃走する市民ら=10日(AFP時事)
パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで、商店から略奪した品を手に逃走する市民ら=10日(AFP時事)

 【シドニー時事】中国が太平洋の島国パプアニューギニアに対し、安全保障と警察の協力を提案していることが分かった。パプアのトカチェンコ外相は30日、中国と交渉していると認めた。パプアのマラペ政権は安保面で米国との協力を進めてきたが、今月起きた暴動で国内基盤が不安定化しており、中国が揺さぶりをかけている形だ。
 トカチェンコ氏は30日、声明を出し、「中国は警察分野で訓練や機材提供の支援を申し出ており、われわれは慎重に検討している」と説明した。中国側の最初の提案は昨年9月。パプアで今年1月、給与を巡る警察官のデモで警備が手薄になったことが暴動を誘発し、中国系企業も被害に遭ったのを受け、働き掛けを強めているもようだ。 

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