メキシコ市の闘牛場、2年ぶり再開=虐待と反発も 2024年01月30日 07時12分

28日、メキシコ市で再開された闘牛(AFP時事)
28日、メキシコ市で再開された闘牛(AFP時事)

 【サンパウロ時事】首都メキシコ市にある世界最大の闘牛場で28日、約2年ぶりに闘牛が開催された。会場は愛好家らで埋め尽くされたが、動物愛護団体は虐待と反発。伝統文化にも位置付けられる闘牛を巡りメキシコ国内は揺れている。
 スペインで国技とされる闘牛は、かつてスペインの植民地だったメキシコでも広く行われてきた。地元メディアによると、裁判所は2022年6月、愛護団体の提訴を受けてメキシコ市での闘牛を禁止する仮処分を決定。しかし、最高裁が昨年12月、この決定を無効にしたことで、再開が可能となった。
 収容人数が4万1000人を超える闘牛場には28日、再開を心待ちにした多数の観客が訪れた。スペイン語で自由を意味する「リベルタ」の文字が闘牛場の中央に大きく書かれた。
 最終的な判決を待つ愛護団体などは「虐待は芸術でもなければ文化でもない」と主張。28日には闘牛の廃止を求めてデモ行進した。 

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