ガザ休戦へ「良い進展」=近くハマスに案提示―カタール首相 2024年01月30日 06時34分

カタールのムハンマド首相兼外相=16日、スイス東部ダボス(AFP時事)
カタールのムハンマド首相兼外相=16日、スイス東部ダボス(AFP時事)

 【カイロ時事】カタールのムハンマド首相兼外相は29日、パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止に向けた米、イスラエル、エジプト高官との協議に関し、「良い進展があった」と語った。イスラエルのメディアなどが伝えた。近くハマスに案が提示されるという。
 米ワシントンのシンクタンクのイベントで語った。ムハンマド氏は、28日にパリで行われた4者協議に先立ち、ハマスが「恒久停戦を明確に求めていた」ものの、「われわれはその場(停戦)から離れた」と説明。ただ、現在の案は「将来的に恒久停戦につながる可能性がある」とも語った。ハマスはこれまでも停戦やイスラエル軍のガザ撤退を要求。「ハマス壊滅」を目指すイスラエルは、拒否する姿勢を示していた。
 地元メディアは、4者協議で、ハマスがガザで拘束する人質を3段階で解放する案で合意に至ったと報じた。それによると、第1弾は女性や高齢者ら35~40人が解放され、戦闘が6週間休止される。第2弾は、男性兵士と60歳未満の民間人が解放され、第3弾は遺体が含まれる。
 また、別の報道では、イスラエルが第1弾で、人質1人の解放につき、収監するパレスチナ人100~250人を釈放。釈放されるパレスチナ囚人が最大で5000人に上るという。
 こうした報道に関し、イスラエル首相府は声明を出し、「正確ではなく、受け入れられない条件も含まれている」と指摘した。
 ガザ保健当局は29日、過去24時間で、215人が死亡したと発表。累計死者数は約2万6600人となった。 

海外経済ニュース