EV新会社、上場中止=日産、三菱自出資のアンペア―仏ルノー 2024年01月30日 06時19分

フランス自動車大手ルノーのデメオ最高経営責任者(CEO)=2023年2月、英ロンドン(AFP時事)
フランス自動車大手ルノーのデメオ最高経営責任者(CEO)=2023年2月、英ロンドン(AFP時事)

 【パリ時事】フランス自動車大手ルノーは29日、日産自動車と三菱自動車が最大計8億ユーロ(約1280億円)の出資を決めたルノーの電気自動車(EV)新会社「アンペア」について、新規株式公開(IPO)の中止を決定したと発表した。今年前半に上場を予定していたが、「現在の市場環境は(IPOに)適さない」と判断した。グループの業績が改善し、市場で資金を調達する必要がなくなったとも説明している。生産計画などに変更はない。
 ルノーによると、日産、三菱自はIPOの有無にかかわらず、アンペアに出資する取り決めになっている。一方、米半導体大手クアルコムは上場が出資の前提条件で、今後の対応について協議が必要となる。
 ルノーのデメオ最高経営責任者(CEO)は記者会見で「われわれには(アンペア)プロジェクトを進める資金があり、上場は必要ない」と強調。「(上場中止は)株主らにとって最大の利益だ。(EV生産)戦略を計画通り展開する」と訴えた。 

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