米中高官、首脳間の意思疎通維持へ＝台湾では応酬、フーシ派対応も議論―今春にＡＩ対話 2024年01月27日 22時52分
【ワシントン、北京時事】サリバン米大統領補佐官（国家安全保障担当）と中国の王毅共産党政治局員兼外相は２６、２７両日、タイの首都バンコクで会談した。首脳間の電話会談を含め、引き続き意思疎通を維持することで一致。緊迫する中東情勢などを協議した。ただ、台湾情勢を巡っては応酬した。米中両政府が発表した。
１３日の台湾総統選では、中国の習近平政権が「台湾独立派」と敵視する与党・民進党の頼清徳副総統が当選。サリバン氏は会談で頼氏の総統就任を念頭に「台湾海峡の平和と安定の維持の重要性」を強調したのに対し、王氏は「台湾問題は中国の内政だ」と述べ、米国の介入をけん制した。
一方、ホワイトハウスによれば、双方は人工知能（ＡＩ）に関する対話の今春実施で合意し、軍同士の対話維持の重要性を確認。合成麻薬に関する作業部会を今月３０日に立ち上げることを決めた。バイデン大統領と習近平国家主席による電話会談や閣僚級協議を含め、対話を続けることでも一致した。米側はイエレン財務長官の訪中などを検討している。
また、紅海周辺で商船攻撃を続けるイエメンの親イラン武装組織フーシ派への対応なども協議。サリバン氏は中国が友好関係にあるイランに緊張緩和を働き掛けるよう求めた。